パネライ・ルミノールのオーバーホールご依頼です。ゼニスのエルプリメロが搭載されており、限定500本のものです。ケース本体のみでももちろん受付は可能です。
パネライ・ルミノール(エルプリメロ搭載・限定版)
分解前の測定から。平姿勢は辛うじて240度まで出ていますが、縦姿勢では最高でも180度までしか出ておらず、落差が激しすぎます。歩度は裏平で10秒開きがあり、縦では12時下でー15秒という目立った遅れがあるのをはじめ、いずれもほぼゼロ付近かマイナスを示しています。一見するとビートエラーがまちまちで、波形が二重線になっていますが、これは刻音が弱く読み取りにくいために測定機が読み取りエラーを起こしたものと思われます。
いずれにせよ、このままではお使いになっても遅れになり実用性は劣った状態と思われます。普段お使いの時計が遅れてきたら、すぐオーバーホールに出したほうがいいです。内部に問題が出てきている証拠です。
さっそく裏蓋を外して内部を分解していきます。回転錘のローターが脱落しており、これはご依頼前にすでに把握されていた不具合でした。
ローターの脱落にも何パターンかあります。1.そもそも、ネジ留めしてある根元からまるごと取れてしまう場合。2.ネジ留めとボール・ベアリング部の鋼鉄製の歯車&枠のみ残して、真鍮および重金属製の重り部分が抜け落ちる場合。3.真鍮製のスポークに相当する部分と重金属製の重りの境界の継ぎ目から重りだけが脱落する場合。
今回は上記の「2」のケースでした。そのため、ベアリング金属枠の外周と、真鍮製(クローム銀メッキ)の接合面(矢印の部分で、白い丸に相当する部分)を、周囲を何箇所か点を打つように表面をタガネとハンマーで打ち込みをして表面を膨張させるさせることにより、再度カシメ直してあります。(赤い点がカシメ部分)
キズ見などで10倍以上に拡大すればやっとわかる程度の点なので、裸眼で見てもほぼ分かりません。なるべく見た目に影響しないように、かつ再脱落しないようにキチンと作業したつもりです。しかし、この手の脱落は一度クセがついてしまうと、また何か強い衝撃を受けたりすると再脱落しやすくなってしまいます。お取り扱いにはくれぐれもご注意ください。
さて。ローター長話が終わって、ようやくムーブメント本体の分解の続き。ああ、これね。「切り替え車の赤サビ君だ」。そうそう、このブログの読者諸兄にはすっかりおなじみのコレ。ほんとワン・パターンで申し訳ないほどですが、エルプリメロでは決まってこの部分がサビ吹いているんですよ。不思議ですねえ。
これも交換すると高いので。使えるうちは使います。
内部ムーブメントをケースから外すときに、機留めとなっているクランプとネジを取り外したところで、愕然としました。こりゃあ、今日のやつは大当たりだ。
もう、どれがオリジナルの正しい組み合わせなのかさえ判別できない。合っているのはネジ径とピッチだけという有様。
過去にこの時計を担当した奴はクロですな。
おそらく一番左の組み合わせが正解(オリジナル)。真ん中はクランプだけ拾ってきた。右はじは両方ともジャンクから適当に抜き取った。おそらくそんなところ。ネジ頭も痛んでます。これもダメ職人に共通のお約束。ネジ大切にしないのは、ろくな心で仕事していません。
針と文字盤を外します。針は汚れではなく表面が劣化しており、これはどうすることもできません。文字盤の水玉模様のように見えるものも、これは塗膜が変質してしまった痕です。こすったりして落とせるようなものではなく、余計にキズだらけになって見苦しくなるだけです。よって、これらは当工房ではいっさい手を触れず、このままの状態で最後にまた組み付けをします。針の研磨や文字盤のリダンはウチでは受付しておりません。
ちなみにですが、これはケース内部に湿気などが入って、慌ててドライヤーなどで加熱してしまった時などに非常にこれと似たような結果となることを、過去に遭遇した修理事例の経験から知っております。自然に風化しただけでは、ここまでヒドくならないです。
ドライヤーなどで無理に加熱して、いいことはひとつもないと覚えてください。
ムーブメントからバランスを外して裏返したところ。
テンワのバランスを取るために行なったとみられるリバランスの穴が1箇所ありますが、メーカー側でコンピューターマシンによる一次補正で取りきれなかったところを、時計師が二次補正で手作業により行う場合があると、どこかで聞いたような気がします。
すっかりパーツを取り外した地板のようす。ありゃりゃ。油だらけだ。
なぜかネジを痛めつける職人は、それとセットで注油がいい加減で間違っており、パーツは痛んでおり、そのほか作業のどれを取っても総じてダメです。
仕事の姿勢がネジひとつにも表れるのです。
バランスから耐震装置を外したところ。で、またまた仰天!なんじゃこりゃあああ!!(叫ぶ)
説明するまでもなく、両方とも同じ形をしていなければならんのです。片方はバランス天真の上側(アッパー)で、もう片方が下側(ローワー)で、、、この際めんどうだ。早い話が、上は下で、下は上。どちらに使ってもよい相似型であり、完璧に同じ形でなければいけない。
ではワトソン君。どうして、片方はこんなにキズだらけなのかね?
これはうっかりピンセットでつかみ損ね、床に転がして見失った挙句、靴かなにかでガリッと踏んづけたにも気が付かず、這いつくばって時間が無駄になることを見かねた先輩か上司あたりが「おう、オメエ。靴の裏は見たか?」とか何とかツッコミを入れて、「あったー」なんて喜んだのもつかの間。「げげっ」「キズだらけになってやがる、、、。えいっ。誰も見ちゃいねえ。このまま使っちまえ!!!」
、、、なんて具合で流用されたんでしょうなあ。(合掌)
耐震装置を洗浄して組み直し、油を入れたところ。左はキズのやつ。油が外側に流れてしまっており、三日月になってしまっております。肝心のホゾが入る穴の部分に油がありません。右は正常なほう。ちゃんと穴の周囲にまんまる満月のように油が満たされております。
前回この石を組んだお前。どうやって油をいれた?そもそも油をちゃんと入れたのか?確認もせずにただ組んだのか??
疑問はつきない。きちんと確認をし、被害が出たとなれば責任を認め、損失があれば被るのが真っ当な人間の道だろう。だが、そんなものはどこかへ忘れてしまったのでしょうか。
自分のせいにされるのが怖い。石を新品に変えれば利益が消し飛ぶ。私の評価が下がってしまう。黙っていれば誰も気が付かない。これは不幸なアクシデントだ。
、、、。人間とは弱いものです。落ちるときは、どこまでも落ちていく。一度落ち始めたら、底までいく。何もかもがどうでもよくなる。どこまでも利己的に自分かわいさで甘えから抜け出せない。負の循環がとめどなく続く。
置かれた環境によっては人は善にも悪にも染まるもの。私もどこかで道を間違っていたら、同じ穴のムジナだったのかも知れない。
それはともかく、直せばいいんじゃないの?という話です。お得意の我が愛しの 1/100mm単位で位置調整可能なホリア・ジュエリングツールの出番であります。踏みつけられたか何かは知りませんが、要は穴石が枠からズレて曲がっているということ。だから、油を入れても真ん中に油がこない。ならば、穴石を再び正しい位置に枠の中にセットしなおしてやればよい。ものの5分もかからず補修完了。
それにしても、こんなこともできない職人が本当に大手を振ってまかり通っている。これが日本の修理業界の実態です。
再び石を洗って組み直し、注油しなおしました。今度は両方ともまんまる満月お月様。これならOK。
それにしても、穴石が今回みたいな状態でも冒頭のような理想的ではないにしろ、騙し騙しでも時計が動いてしまうものだから、本当に始末が悪い。このわずかな穴石のズレが見抜けない。そんな職人ばかりです、日本は。技能士検定とか一応ありますけど、あんなの特級だろうと一級だろうとダメですな。お上が音頭とってあまねく業種に紐付けして格好だけつけたようなもので。海外では通用しません。
私は時計に関して中国で一番大きな規模のグループ企業の修理部門にいたことがありますが、採用で重視されたのは断然WOSTEPのサティフィケートでしたね。技能士資格も持っており、一応レジュメ(履歴書のこと)に書いといておきましたが、面接のときにマネジャーが質問してきたのはWOSTEPのことばかりでしたね。技能士資格は「ああ、日本にも一応そういう資格があるのね」程度で、サラ〜ッと流されておしまい。国際社会においては日本の資格なんてそんなもんなんですよ。まったく通用しないと思って良いです。海外では本当に価値のある資格が何か、そういう情報はぜんぶ徹底的に調べ上げられております。お上がやっている、というだけの権威主義に平伏しているのは当の日本人だけです。そう知っておいて損はないです。
分解したパーツはすべてベンジンカップにいれて、ひとつひとつ丁寧に刷毛で洗浄いたします。これでちゃんと汚れは落ちます。論より証拠で、毎回ウチでオーバーホールした時計は必ず6姿勢の歩度測定をチェックしております。『ブログ掲載オプション』ではその特性データもつけています。あまり他店などで6姿勢データまで公開しているところありませんね。なぜだか考えたことありますでしょうか?
答えは簡単なんです。それをやると、技術のない店は途端にボロが出るからです。
洗浄したパーツをケースに収めます。
ゼンマイも取り出して洗浄し、巻き直して注油します。
これもツッコミ出したら毎回きりがないんですが、案の定、香箱の中身は過去まるで手入れされた様子がみられません。やっぱりな、という感じ。これでよくもゼンマイが切れずに済んだのは僥倖だったとしか言いようがないです。
ご依頼主さまも、最初は良い店なのかどうなのか分からない。何回かオーバーホールするうちに香箱を手入れしない業者と付き合っていれば、やがてそれは今回のような性能の劣化となってあらわれ、そこではじめて依頼主も何かおかしいと気づく。でも気付いたときには時計メチャメチャ。それでググってウチの登場。これもよくあるパターン。(苦笑)
バランスを地板に組んで、ひげ具合を見ます。これはアンクル中心をみているところ。冒頭の特性チェックではビートエラーが出ていた。便宜上、測定機のエラーと書いた。だが、頭の中ではいろいろな可能性を考えている。本当は違うかも知れない。振り角が落ちてくることで、ビートエラーが起こるとしたら?そして、それは姿勢によって値が異なることがあり得るだろうか?またそれは何が原因だろうか?
どんどん突き詰める。これは頭の体操でもあり、時計師のサガでもある。
上はベースムーブメントまで組んだところ。下はさらにクロノグラフ段のパーツをほぼ全て並べて、あとは受けを組むだけの状態。
自動巻ローターまで組んでムーブメントは完成。ローターの動きもチェックし、滑らかに回ってゼンマイを巻き上げることを確認。なんだか今回はどっと疲れました。
文字盤側はこんな感じ。カレンダーが省略されており、針回し機構と12時間積算計のみですっきりとした構造。ここに文字盤と針がつきます。
文字盤は足が曲がっており、3箇所の小針が穴の真ん中には来ずズレていました。もう〜こういう時計は本当に何から何までおかしいので。トンカチでひっぱたいて直しました。(本当にそうやって直すものです)もちろん釘を打つようなやつではなく、小さいハンマーにデルリンチップを被せたもので、コツンコツンと力加減をみながら慎重に叩きます。ピッタリと中心を出し直します。
こんなちょっとしたところも、慣れた私には数分もかかりませんが。ちゃんとやらない(見ていない)ところは多いですね。
ケーシングまで来ました。ここにも過去にこの時計ちゃんが遭遇してしまった、不幸な痕が残されております。間違った工具で裏蓋を開閉されたと見え、すべらせて思いきりキズになっています。裏蓋は特殊な角で構成されており、これはパネライ専用メガネレンチでしか開けられない、、、という建前のつくりです。
モンキーレンチみたいな2点支持型の平行バーなどで挟んで回すと、こんな風に滑ったり食い込んだりしてキズがつくんです。専用工具は高いですから。パネライのこのモデルにしか使えない専用レンチ(駒)1つで数万円とか、ブランドとモデル毎に全部揃えたらきりないです。とてもメーカー直営店に対抗できません。それで、適当な手持ちの工具で開けようとする。見え透いた話です。
ではウチではどうしているか?といいますと。
じゃじゃ〜ん。
専用メガネレンチでもなく、汎用型平行棒でもなく、吸盤ゴム圧着というナナメ上を行くイマドキのやつで、エイヤッと力技で回してしまいます。
ホロテック製ハンドル型オープナー。ウチのような貧乏な個人の店にとっては強い味方。これで開けられなかったこの手のN角形みたいな裏蓋をもつ時計は、今のところ1つもない。
ハイ、できあがり〜♪
さて、あとはパネライ・ルミノールの例のアレつければおしまい、、、のはずが!
ここへ来て、まさかのネジ・スタッキング!!!
嘘だろ〜。頼むよ。ドライバーびくともしないよ。
そういえば、ご依頼主が「前回オーバーホールした業者は、ローターは脱落するし、外装ネジは外れるし、散々」云々と言っていたのを思い出し、ヤラレタと思いました。
これ、ケース本体側のネジ溝が壊れてます。最初の分解でここのネジを取り外すとき、片方だけ妙にゆるいな?とは気が付いていたんですが。ネジ穴の確認まで思いが至らなかった私のミスといえばミス。再度取り付けるときに、しっかり締めてやろうと回した瞬間、イヤーな感触が、、、。
ネジ穴の溝が壊れていると、ネジの山が溝をうまく滑らずに、山と山どうしが乗り上げて食い込んでしまい、締めるも緩めるもままならず、がんじがらめに固着してしまうことがあります。これが恐るべきネジ・スタッキングの罠。これになったら、もう最期。無理に力まかせに回そうとしても、ネジが折れ込んでさらに被害が拡大します。そうなる前に、ネジだけを破壊して取り除くという選択を強いられることになりました。それがこの写真の悲惨な状況です。
超硬ドリルでつまったネジの頭を貫通させてネジを破壊します。今回はその途中で運良く(?)今度はドリル刃がネジ内部で固着を起こしたので、それを利用してそっと逆回転させることでネジをケース側から取り除くことに成功しました。同様の作業は、ムーブメント内部で頭が舐められてドライバーで回せなくなったネジの除去とか、そもそも頭もとれて完全に折れ込んだネジを取り外す際にも行います。
超硬ドリルそのものは、そんなに高いものでもなく入手は容易なんですが。ネジにこんなふうに穴開けするのは、かなりの熟練を要する手作業です。これに1時間くらい取られました。機械のドリル工具なんか使ったら、力が強すぎ&回転速すぎで、あっというまに狙いを外れて時計パーツをキズだらけにするか、ドリル刃が折れ込んでさらに地獄をみるかどっちかがオチです。これは手作業でちまちま少しずつ慎重に掘りすすめるしかないのです。
あ〜あ。今日は厄日だ。(塩でもまいておこう)
上はネジ溝が残っているほう。(これも少し消えかけているが、まだちゃんとネジ締め可能。今回はこちらの1本だけで留めてあります。実用上は問題ありません)
下は今回スタッキングを起こしたほう。明らかに溝が消えてすり減っているのがわかると思います。一発でこんな風になるとは考えられず、慢性的に間違ったネジ締め法を繰り返して、徐々に痛んでしまったと思います。ネジ溝がダメになってくると、ネジを締めても締めても止まらず、ぐるぐるゴリゴリと妙な空転を続けることがあります。それは完全にネジ溝が消失した最終形態です。今回その一歩手前でしたが、気づけませんでした。
気付いたところで、どうにかできるものでもなく。この部分のネジを締めること、以後あたわずまかりならん、とご依頼主様に伝えることしかできません。現実的な修理方法としては、ケースごとメーカー依頼で新品交換という、恐ろしく出費が予想される一択しか他に手段は残されておりません。新しくネジを切り直すにも、サイズが特殊すぎて市販の工具やJIS規格に一致するものはありません。(時計のネジはメートルだったりインチだったり国により規格が違ううえ、特殊サイズなので市販のピッチのさらに1/10以下だったりして、ネジ切り工具がそもそも特注品)
それ以前に、サイズの違うネジを切り直す行為は、立派な改造ですから、もし仮に可能だったとしてもウチでは受付できかねます。(悲)
たかがネジと侮るなかれ。されどネジ。ネジをきちんと扱わない業者に手入れさせ続けると、このように時計の何もかもが壊されてその価値を失ってしまうのです。
最終特性 全巻き ー クロノグラフ OFF
左上)文字盤上 振り角 270° 歩度 +007 sec/day
右上)文字盤下 振り角 285° 歩度 +007 sec/day
左下1) 3時下 振り角 271° 歩度 +007 sec/day
左下2)12時下 振り角 262° 歩度 +003 sec/day
右下3) 3時上 振り角 259° 歩度 +005 sec/day
右下4)12時上 振り角 257° 歩度 +004 sec/day
振り角こそ裏平が10度以上出てしまいましたが、歩度は全姿勢でもプラスマイナス2秒以内と優秀です。テンワの穴掘りはどうやら二次補正の跡であってほしかった願いが届きました。(ダメ職人のいらぬ仕業だったらこうはなりません)従前の耐震装置などがあのザマでしたので、天真のホゾがヘソを曲げたのかも知れません。いちど妙なところが壊されますと、修正してもまた一種のエイジングが開始されることになり、さらに使用時間の経過と共に特性が変化していってしまうこともあります。まさに往復ビンタ。
最終特性 全巻き ー クロノグラフ ON
左上)文字盤上 振り角 245° 歩度 +003 sec/day
右上)文字盤下 振り角 257° 歩度 +004 sec/day
左下1) 3時下 振り角 231° 歩度 +007 sec/day
左下2)12時下 振り角 227° 歩度 -004 sec/day
右下3) 3時上 振り角 235° 歩度 +002 sec/day
右下4)12時上 振り角 226° 歩度 +007 sec/day
続いて、クロノON。やはり振り角に妙な裏平差があります。歩度も12時下だけが妙に遅れるのは、分解前の傾向と同じです。テンワのリバランスの影響かも知れませんが、いずれにしろエルプリメロに共通の現象ではなく、この個体に限ってみられる特性です。通常はマイナス1秒までは認め、それ以下の遅れがみられるときは、一番遅れる姿勢がマイナス1秒になるまで歩度調整をするのですが、今回は例外的に12時下だけが飛び抜けて遅れるため、全体の歩度との兼ね合いを優先することにし、これで様子を見ます。また数年後にオーバーホールで当工房にやってくるようなら、その経過からより正しい判断ができます。現段階で神経質になり過ぎても、過去の悪徳業者の思うツボです。その悪い手癖を解毒して排出するための期間が、次のオーバーホールまでの年月だと思ってください。
完成。
やれやれ。これにて一件落着。
今回の該当コース:【 オーバーホールコース 】